2026.06.14
Suno「ステム分離が大幅にレベルアップ」もうシュワシュワしないのか?実機検証
執筆: 輪廻タヲ ・ AIを活用した音楽・イラスト・映像作品を制作するコンテンツクリエイター

ついさっき、Sunoより以下のアップデートが発表されました。
「ステム分離の音質がくっそよくなったから使ってくれよ」「もうシュワシュワしないぜ!」的なことを言っています。
Suno @suno・2026年6月14日
Major update: Stem separation on Suno just got a massive level up.
We’re now regenerating stems from scratch instead of just isolating frequencies. The result? Clean, artifact-free tracks ready to drop into your DAW.
内容を実機で検証しましたので、結果をまとめます。
アップデートの概要(公式ポストより)
- ステム分離の音質向上
- 周波数分離から再生成方式へ変更
- よりクリーンな出力を謳っている
- Advanced Split(新機能・Premierのみ)
- 約100種類の楽器から抽出対象を指定
- 指定した楽器のみを個別に再生成
- クレジット消費:20クレジット×ステム数
検証結果
① ステム音質の向上について
明確な音質向上は認められず。
ステム分離は普段から使い込んでいますが、今回のアップデートによる変化はブラインドテストで判別がつかない程度の誤差です。
アーティファクトも引き続き発生。
若干マシになったかな?程度。
公式が謳う「よりクリーンな出力」は、少なくとも現時点では体感しにくいレベルです。
② Advanced Split(個別生成)の特性
個別生成の方が、高域のノイズが少ない結果。
Sunoの楽曲は2mixとして生成されるため、ボーカルが大きければ他の楽器はそれを避けるように生成されています。
ミックスの干渉が音に焼き付いている状態です。
Advanced Splitはその文脈を切り離して1本だけを独立再生成するため、マスキングの影響を受けずに、その楽器本来の音が出やすくなります。
表現内容に変化が生じるケースあり。
個別生成したギターは音こそクリーンになりましたが、演奏のニュアンスが大人しくなりました。
①通常生成

②再生成

高い周波数帯に余計なノイズがない、減衰のグラデーションが綺麗、という点では、ビジュアル上は再生成のほうが良いように見えます。
実際聞いてみると、ギターロックなどのジャンルの場合、一言で言うと「再生成の方がつまらない演奏」になってしまいました。
これは仕組みとして仮説できます。
Advanced Splitは周囲の演奏を鑑みずに1本だけを独立再生成するため、他の楽器との兼ね合いの中で生まれるニュアンスが再現されません。
ボーカルのように周囲に関係なく成立するソースは影響が少ない一方、ギター・キーボード・ストリングスのような内声楽器は他の楽器と干渉し合いながら演奏されるため、変化が大きくなりやすいと考えられます。
- 通常生成:ニュアンス > 音質
- 個別生成:ニュアンス < 音質
こんな感じです。
ステムを取り出せても、それを活かして仕上げるのはまた別の話。
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③ 用途別の判断
ボーカルとコーラスの分離などは、明確に便利。
ステム内で混合していたボーカルとコーラスを分離する用途では、普通に使えました。
コーラスやSEなどサブ的な役割の音を個別に取り出す場合も有効です。
パーツを抜き出したい時にも役に立ちますね。
表情豊かな演奏の再生成は、慎重に。
特に生楽器。
個別生成によってニュアンスが損なわれるリスクがあります。
用途によって使い分けが必要です。
結論
音質革命ではなく、ステム分離の自由度が上がったアップデート。
これまで外部ツール(MoisesやSpectraLayersなど)に頼っていた作業が、Suno内で完結しやすくなりました。
Advanced SplitのPremier限定には、意図が読めます。
Suno Studioの完成度はまだ高いとは言えず、ProとPremierの価格差(月$10→$24)に見合う優位性が薄かったのが現状。
ステム分離の強化で、その差を埋めようという狙いではないでしょうか。
結論:まあ、特に気にしなくて良し。
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輪廻タヲ / Rinne Tao
AIを制作に活用するコンテンツクリエイター。音楽、イラスト、映像作品を中心に発信しています。
最新作品やAIに関する考察はXで発信しています。
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